診療案内
義歯(入れ歯)インプラント義歯

インプラント義歯は、インプラントを数本使用した取り外し式の入れ歯で、固定式の自分の歯の様に外さなくても使えるインプラントブリッジとは違います。

通常のインプラントを用いない粘膜負担総入れ歯との違い

金属床総義歯
通常の総入れ歯は顎の歯ぐきの上に乗せて噛む力を粘膜が負担しますが、インプラント義歯は下の顎に2本~4本のインプラントを埋入し、その上部と入れ歯をバーアタッチメントやボールアタッチメントを組み込んで使います。咬む力の大部分はインプラントが負担するのでしっかり固定され、固い物を噛んでも粘膜に負担がかからないので入れ歯は動かないから痛くなく快適な食生活を送れます。
お手入れも簡単、介護が必要になっても清掃が簡単で、介護の人でも簡単にメインテナンスが可能なのが特徴です。

オールオン4との違い

オールオン4との違い
オールオン4は4本で12本分の固定式の歯を支えるインプラントブリッジです。下あごなら骨密度も高く、問題にはなりません。しかし上の顎(上顎)は下と比べると約半分の骨密度で、骨も薄く、低く、加齢で骨粗鬆症が発症するリスクが高い女性には向きません(インプラントロストリスクが高い)。
上下オールオン4は私が勉強した米国の大学では否定され行われていません。ヨーロッパでも一時は流行りましたが今はあまり行われていません。上下総義歯や上顎が自分の歯で、下が総義歯かそれに近いケースだと痛くて通常の部分入れ歯や総義歯では殆ど噛めません。やわらか入れ歯でも無理です。
インプラント総義歯なら2~4本の少ないインプラントでも痛くなく早期に快適に噛めます。
インプラント総義歯なら85~90%近くの咀嚼率の回復が可能です。自費総義歯なら60%前後、保険総義歯なら10%~15%が目安です。
勿論、極稀に若くて総義歯になり、顎がしっかり残っている方の様に通常の総義歯で良く噛める例外の方もいますがほとんどの方は高齢になり総義歯になるのでそうは行きません。インプラント義歯は入れ歯の種類の中でも圧倒的に噛めるのでお薦めです。80歳を超えても健康で、骨の状態が良ければ十分に可能です。

インプラント義歯の特徴

インプラントを一部使用した部分入れ歯(自費)(可徹式)
(取り外し可能なインプラント負担の部分入れ歯)
インプラント義歯の特徴
インプラント義歯は通常のインプラント治療(固定式)とは異なります。
1〜4本のインプラントをあごの骨に埋入し、その上部にアタッチメントと呼ばれる維持装置を組み込み、上に乗る入れ歯にもそれに対応する部品を組み込むことで、インプラントと入れ歯がしっかりと固定されます。
ですが、完全に固定されるわけではなく、患者様ご自身で取り外しをすることができます。
メリット
  • 総入れ歯がインプラントで固定されるので、噛んでも動かない
  • 少数のインプラントで十分に噛めるので、通常のインプラントブリッジよりはるかに経済的負担が少なくて済む
  • 圧倒的に噛めて痛くない(天然歯の85~90%程度)。
  • 入れ歯を外せるので、お手入れがしやすい
  • 入れ歯の調整が少なくて済む
  • 介護が必要になっても、お手入れが簡単
デメリット
  • 費用が少し高い
  • インプラント手術が必要

インプラント義歯の種類(総義歯用、部分義歯用)

入れ歯とは、硬い骨をカバーする歯茎の上に入れ歯をのせて物を噛むものです。
つまり、硬い骨と硬い入れ歯の間に神経や血管が通うやわらかい歯茎を挟んで噛むことになるので、痛いのが当たり前です。
特に高齢になるほど歯茎の細胞からは張りが失われ、傷つき易くなりますので、ますます硬いものが噛みにくくなっていきます。
総入れ歯の場合、多く見積もっても、全て自分の歯で噛む効率の50〜60%くらいしか噛めないと言われています。
健康保険の総入れ歯なら、5~10%程度が標準ではないでしょうか?
そこで、インプラントを顎の骨に埋め込んで入れ歯を支える「インプラント義歯」にすることで、粘膜に負担をかけずに痛みを感じにくく、噛みやすい入れ歯にすることができます。
インプラント義歯(自費)の種類

バースタンドアタッチメント義歯

バースタンドアタッチメント義歯
バースタンドアタッチメント義歯は、2〜4本のインプラントを下あごの前歯の部分に埋め込み、それぞれのインプラントを棒状のものでつなぎ、そこに入れ歯がはまり込むようにして固定します。
2本でも3本でも可能ですが、やはり力学的に4本で台形を作るのが一番噛めて、長持ちします。
メリット
  • とても良く噛める
  • 痛くない
  • 外れない

スタンドアタッチメント義歯

スタンドアタッチメント義歯
下あごに2~4本のインプラントを埋め、スタンドアタッチメントと呼ばれる入れ歯とインプラントを繋ぐための装置を付けて入れ歯を使用します。
「ボールアタッチメント」や「ロケーターアタッチメント」を使用します。
磁石のアタッチメントは磁力がすぐに弱くなり、磁石の交換が高価なので当院では使用していません。ボールアタッチメントは交換が不要で、維持力が衰えにくいのが特徴です。
メリット
  • 噛める
  • インプラント義歯としては比較的安くできる
  • 通常の義歯と比べてはるかに痛みがなく、よく噛める
  • 下の入れ歯がしっかりと固定され、外れにくい
デメリット
  • 費用が少しかかる
  • 手術が必要
  • 4本のバーアタッチメント義歯よりは噛む能力が劣る
※「磁性アタッチメント義歯(自費)」は磁性アタッチメントの磁石の磁力が直ぐに失われ、また外れ易いのでお薦め出来ません。故に当院では基本製作していません。

遊離端維持補強のためのインプラント(自費)

遊離端維持補強のためのインプラント(自費)
前歯のみが残り、奥歯を失ったケースで、特に上あごの歯が残り、下あごに奥歯が無いケースでは、噛む力が強いので、下あごの歯の無いとこの入れ歯の歯茎が痛くて硬いものが噛めません。
やわらかいシリコンを裏打ちするのも一つの案ですが、一番奥歯の所にインプラントを1本ずつ埋入してスタンドアタッチメントを使用すると、奥歯の入れ歯が沈まないので痛みなく、快適に噛めるようになります。
どうしてもインプラントをするのに抵抗があるという場合には、やわらかいシリコンを裏打ちしたソフト義歯で対応しますが、やはりインプラント義歯には到底かないません。

お知らせ

医療社団法人 角理会 アルカディアグループサイト